毎日の料理に欠かせない炊飯器。
最近はその機能を応用した様々な料理のレシピが存在することから、今まで以上に活躍する機会が増えているのではないでしょうか。
そんな炊飯器は毎日使う家電でもあり、使用しない時間が長いものの代表でもあります。使わない時間は待機電力による電気代節約のため、コンセントを抜き差ししている方も多いはず。
ですが、その行為が逆に大きな損を招くかもしれないということはご存知でしたか!?
この記事では炊飯器の活用に眠る、意外な落とし穴を解説します。
内蔵電池が切れてしまう
炊飯器にはタイマー設定や時間など、一度行った内部設定を維持するための予備電力としてリチウム電池が採用されています。
コンセントを抜いてもタイマーがリセットされないのは、この電池の力によるものだったのです。
電源に接続されていない間は電池の電力を消費し続けて設定を維持するので、コンセントを抜いている時間が長いほど電池の消耗は激しいということになります。
早いものだと4~5年ほどで内蔵電池が切れてしまうこともあり、炊飯器の耐用年数より遥かに短い時間で完全な動作をしない炊飯器へと劣化してしまう恐れがあります。
電池が切れてもコンセントを挿して通電している間は正常な動作を続けるものの、ブレーカーが飛んだ際や停電などが起きる度に再設定を要求されます。面倒ですし、予約ミスなどでお米が炊けていないといったトラブルを招く原因になることも。
また、機種によっては電池が切れることでタイマー機能その物が正常に動作しなくなるなどの不具合が発生することもあるようで、生活の細かい負担へと発展する可能性は高いのです。
交換費用は待機電力の約5倍以上!
この内蔵電池ですが、交換して復活させることは可能です。
しかし、この電池交換は修理扱いとなることがほとんどで、その相場は5,000~8,000円ほどと意外とお高め。安い炊飯器なら新しいものが買えてしまうほどの金額ですね。
自分でリチウム電池を購入して交換することで対応も可能ですが、炊飯器を分解して組み立て直さなければならない上に、それで不具合が生じた場合は商品保証の対象にならなくなります。素人にはリスクが高い行動です。
そして炊飯器の待機電力による電気代は年間200円~250円ほどと言われており、5年後に電池交換するとしても1,000~1,250円と費用より遥かに低額。交換費用と比較しても5倍以上の差があります。
つまり炊飯器のコンセントを抜く行為は、長い目で見ると大きな損に繋がる可能性があるのです。
炊飯器
炊飯器の電池交換は、メーカー対応で通常2週間前後の時間を有するそうです。
電池交換に出す場合、その期間は炊飯器を使用できないということになり、生活の負担は倍増間違いなし。その期間を埋める予備の格安炊飯器を購入してしまった場合、出費は確実に電気代を上回ります。
このように炊飯器の内蔵電池切れは、様々なトラブルの誘因となって我々の生活に襲い掛かります。この全てが起きるわけではなくとも、1つでも起きれば頭を抱えざるを得ない内容ばかりです。
金額的なことを言えば、電池が切れるまでコンセントを抜き差しして、電池が切れたタイミングでコンセントを挿しっ放しにするというのが(タイマー設定などに不具合が出ない機種であれば)最も安く済む流れだと思われます。
しかし、不完全となった炊飯器をそのまま何年も使い続け、不測のトラブルに陥るリスクを抱え続けるのであれば、年間250円を保険と考えて買い替えまでしっかり使い切る方が「安定している」とは言えるでしょう。
コンセントを毎日抜き差しすること手間まで考慮に入れたら、個人的には「気にする必要がない」と言い切れるほどの金額ではあります。
それでもあえて極限まで節約することを考える選択もあり得ます。どちらを選ぶかは、ご家庭次第…というところでしょう。
まとめ
炊飯器は内蔵電池で設定を管理している。
コンセントを抜いている間は電池を消費している。
電池が切れると通電しなくなった際にリセットされる。
電池交換の相場は5,000~8,000円で必要期間は約2週間。
炊飯器の待機電力は1年間で250円程度と交換費用より遥かに低額。
といった内容でした。
コンセントを挿している間の待機電力の存在は今や常識となり、節約のためコンセントの抜き差しを徹底している家庭も増えてきていると思います。
だからこそ、こういった事態を想定し切れていないような部分に関して、別の不具合が発生してしまうことも起こり得るというところ。
少しでも正しく理解して、最もご家庭にあった選択を取っていけたら良いですね。この記事がその一助となりましたら幸いです。
お読み頂きありがとうございました。