今回の相談回答は勉強(努力)が全くできなくなってしまった高校生から。
要約すると
要約
・現在は高校3年生
・全く勉強ができていない。
・中学までは頑張れていた。
・どんどん酷くなっている。
・意味があると分かっているのにできない。
・自分が怠け者にしか思えず自己嫌悪に陥る。
・何かアドバイスや意見はないか。
といった内容。
原文は画像をお読みください。
いわゆる受験燃え尽き症候群の延長、と見受けられます。少しずつモチベーションが落ち、ズルズルと高校生活も後期に入ってしまった感じでしょうか。
僕も中学まではガリ勉で高校以降はからっきしだったので、高校生活の状況としては投稿者さんと近しいのではないかと思います。過去に「頑張っていた自分」が存在していると、それを思い出して「なんで今の自分はこうなんだろう」と意識してしまいがちですよね。
ただ僕は高校2年の辺りで勉強をしない自分について割り切ってしまい、自己嫌悪をしなくなったのが投稿者さんとの違いなように思います。
何故、僕がそのタイミングで割り切ることができたのか。それがどういう意味を持っていたのか。その辺りの功罪を含めた意見を、今回はしたためようと思います。
高校生は目標を見失いやすい
努力した方が良いのは分かっているができない。惰性でサボってしまう。そんな自分が嫌になる。
第三者目線で言えば「そう思うなら努力しろよ」で済んでしまう話に見えますが、意外とそんな簡単な話でもないのが現実です。
実際のところ漠然とした「良い未来」のために行動を起こすのは、誰にとっても難しいことです。これはほとんどの人が直面する問題であって、何も投稿者さんが特別に怠け者というわけではありません。
同様の問題を抱えながらも、できる人とできない人がいる。周りのできる人と投稿者さんとの間にある違い、それは何なのでしょうか?
恐らく「大きな目標が存在しないこと」だと思います。
投稿者さんは今、何のために勉強(努力)するのかが自分の中で明確でないのではないでしょうか?送られてきた文面的には、そのように感じられます。
そもそも受験燃え尽き症候群とは、志望校への合格を目標としていた人が陥る状況です。「高校に合格すること」が目標となっていて、それ以降の生活に何の想像も及んでいないから燃え尽きるのです。
これは目標が曖昧なまま努力している人も同様です。続けているうち途中で「これ何の意味があるんだろう?」と思うようになると、意欲がフェードアウトしてしまいます。
自立と共に目標が必要に
でも子どもの頃は、そういうことを考えることもなく勉強できていたはずですよね。成長するごとに少しずつできなくなった。そのような経過を辿る人も少なくありません。
これは子どもの勉強する理由が「親に褒められたい(叱られたくない)」と言った周辺環境に依存していることが多いからです。子どもにとって親に認められることは最高の目標となり得るもので、それだけで勉強を頑張る理由が十分に生まれます。
しかし高校生に入り10代も後半になってくると、だんだんと自立する意思が芽生えて、評価軸が親から「自分」へと切り替わり始めます。この自立タイミングで自分の人生の大目標が確定していないと、人は努力の方向性を見失うのです。
ちなみに僕は完全にこのタイプでした。幼少期から刷り込まれていたことで「その高校に入るのが当たり前だ」と思っていて、それ以上のことを考える頭が当時はありませんでした。
勉強は苦痛との戦いですから、やはりそれを乗り越えるための理由が必要です。
した方が良いんだろうと思いつつも、何のためになるのかは分からない。それは暗闇の中を手探りで進むようなもの。あるかも分からない光に向かえば、いつしか心は折れてしまいます。
投稿者さんの場合、努力しないことに自己嫌悪を抱いているわけですから、どこかで「ちゃんとしなければならない」と思っているのでしょう。それ自体はとても良いことで、尊重されるべき価値観です。
では今からでも努力するために、どのように目標を考えれば良いのか。それを次項でお話して行きますね。
明確な目標設定に必要なこと
前提として、僕は努力を向けるのは必ずしも勉強でなければならないとは思いません(勉強はした方が良いですが…!)
高校生の頃の僕も投稿者さんと同じように、中学まで勉強ができていただけに自分の状況についてかなり悩みました。高校を退学しようか、本気で親と喧嘩になったことがあるくらいです。
それを吹っ切ることができたのは「将来、作家か声優になろう」と決意したその日からでした(若い)それ以降は「勉強なんかしなくてもスキルを磨けば良い」と本気で思うようになり、自己嫌悪することも無くなりました。
決意を新たにした僕はブログで自分の意見やニュースへの所感、好きなものへの感想、小説などをとにかく書きまくることに高校生活を捧げました。自分のやりたいことを実現する人生にするために、やりたいことにだけは全力で向き合ったと思います。
これは学生として決して褒められた選択ではないですが、目標を明確に持つことで「勉強していない自分に納得することもできる」という一例です。その決意が僕の今の活動のルーツになっているのは間違いありませんしね(まだまだ道半ば)
それを踏まえた上で、いかに勉強を頑張る道に自分自身を導くかが「勉強を頑張る」ためには重要です。
「夢」と勉強の関連性を探す
もし投稿者さんにいわゆる「将来の夢」があるのなら、それを大目標に据えて頑張ってみるのが確実だと思います。「いやいや夢があったらこんなに苦労していないよ」と思われるかもしれませんが、そちらについても後述します(※不要であればこの中項は飛ばしてください)
その中に勉強が必要になりそうな要素があるのなら、それを文章に書き起こしてみたりもオススメです。勢い任せに殴り書きしてみると、普段は考えもしなかった自分の考えが顔を出すこともありますよ。
例えば「物書きになる」という夢があったとしても、それは文章が書けるだけでは叶わないんですよね。
理系の知識が必要な漫画や小説は、その知識を持っていない人に書くことはできません。世界観設定を創るのには、歴史や地理など社会の知識を豊富に持っている方が有利です。知識がない人には、知識がないなりの文章しか書けません。IQ200の天才キャラも作者より頭が良くなることはありません。
他にも「声優になる」でも言葉を知っている方が有利ですし、知識が豊富な方が色んなキャラの気持ちが分かるでしょう。そもそも人前に出る仕事は学歴があれば必ず話題に上がります。
学校の勉強は多くのものの土台になっていて、一見関係がないジャンルでも「武器」として役立てている人は大勢います。
試しに投稿者さんの「夢」と勉強がリンクしていそうなところを探す、実際に勉強を活用している著名人を探すなどでモチベを上げられるかもしれません。自分だけで考えていると視野が狭まってしまうので、信頼できる誰かと話し合ってみるのも効果的でしょう。
学生の僕はそれがよく分かっていませんでした。投稿者さんはまだ高校生なので、今からでも十分に気付いて修正できると思います。明確な「将来の夢」があるなら、まずはこれを実践してみてください。
自分で自分を追い詰めるのも手
もしまだ明確な将来の夢が決まっていなかったら。逆に「こうはなりたくない」という危機感を目標にしてみるのも1つの方法です。
僕は最近、東大卒クイズ王の伊沢拓司さんにハマっていて色々彼のことを追っているのですが、伊沢さんが東大を目指した理由は「東大に行かないとクイズ番組に出られなくなると思ったから」だそうです。
別に当時はクイズを仕事にするつもりでもなければ大学でやりたいことがあったわけでもないそうで、ただ「今あるものを失いたくない」という理由で目標を設定したとのこと。
このように「なりたくない自分」を意識することでも、人は前に進むことができます。お尻に火が点けば誰だって水に向かって走るしかないのです。特に生きたいと思っていなくとも、死が迫ってくれば「死にたくない」と考えて行動できるものです(哲学)
前向きに行動することと、何でも良いから前に進むことは似ているようで結構違います。ですが、得られる結果自体に大差はありません。
勉強を頑張った結果「できること」と「できないこと」を明確にし、その差を認識してみる。できないことを強めに意識して「こうなったら嫌だ」と自分を追い詰めてみる。これも自分を奮い立たせる方法として、十分に成立すると思います。
これは誰かに強制される形になってしまうと辛いですし、逆にやる気が出なくなってしまいます。でも自分1人の中で完結させられるまで考えれば、納得して行動することができるはずです。
学歴を得ることは、自分の人生をより良いものにするための近道です。必須ではありませんが、あればあっただけ楽ができます。それを考えてみることも、努力の近道だと思いますよ。
おわりに
色々と方法論を書いてみましたが、結局のところ全て「自分のビジョンを具体的にする」という結論に着地します。
ぼんやりとした目標に向かおうとすると、行動もぼんやりとしたものになってしまいます。自分が「努力するに値する」と感じられる目標を見つけるまでひたすら考え抜いた方が、今の投稿者さんは良い成果を得られる可能性が高いでしょう。急がば回れ、です。
目標なんて、自分が納得できるものなら何でも良いですから。「キャンパスライフを謳歌したい」→「レベルの高い人と交流したい」→「良い大学に入りたい」とか「上京してイベントに行きまくりたい」→「都内の国公立に進学」などでも、自分が燃えられさえすれば何でも大きな目標です。なのでラフに考えてみてください。
今投稿者さんの周りには、将来の目標がないのに努力し続けているように見える人もいるでしょう。その人にとっては「良い大学に入ること」がゴールかもしれません。高校は通過点で、最初から大学しか見てない人もいます。
そしてそういう人たちは、きっと大学に入ってから投稿者さんと同じように悩みます。中には大学に入ってから授業について行けず、中退する人が出る可能性もあります。
また今でも親の期待に応えようとしている人、逆に親や周りへの反発や反骨精神その物を目標にしている人などもいると思います。理由は様々ですが、何か目の前のものに挑むための「具体性」を持っているのは一緒です。
大目標の設定は努力するためには必ず必要で、それを失った人は同様の袋小路にハマります。
目標を失ったらまた新しい目標を。その繰り返しで人は努力のキッカケを掴みます。どんな時も目標設定こそが最重要課題です。大学受験前の今がチャンスと思って、腰を据えて考えてみてはいかがでしょうか?
3年生だと高校生活もあと半年ですね。残りは特に苦しくもあり、それだけ楽しい期間です。是非とも今の感覚を大事にして、自分にできる努力を見つけてみてください。それでは。
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