結婚してから料理も嗜むようになった僕です。
やり始めて2年、どちらかと言うと自分が作ることが多くなってもう1年以上。結構色々できるようになりました。
そのような立場になってから本当に困らされているのがキッチンの高さ問題です。男女平等というのは難しいですね。
この記事ではキッチンの高さから見える男女平等について考えて行きましょう。
※ライトなネタ記事ですので、話半分でお楽しみ下さい。
キッチン高の基準は女性の平均身長
まず日本のキッチンの高さについて。
ほとんどの場合で床から85cmに設定されていることが多いです。
これはキッチンの高さは(使用者の身長÷2+5)cmが適切であると言われているから。
厳密には身体のどこに負担をかけたくないかで変わりますが、それが最も使い勝手の良い高さとされていると覚えてもらえればOKです。
そして標準の高さである85cmをこの計算式に当てはめて考えると、身長160cmの人が使うのに最も適当な数値ということになります。
身長160cmはおよそ日本の女性の平均身長(158cm)に一致します。つまり、キッチンの高さは女性が使うことを前提にして決められているのです。
日本では「家事は女性がやるもの」という意識が根強く、キッチンを女性目線で設計するのは暗黙の了解の1つ。ここ数年はその価値観も大きく変わってきていると思いますが、まだまだ日々キッチンに立つ男性は少数派です。
誰が住むか分からないアパートやマンション、建売住宅は最も多くの人に適合した基準値を採用して設計および建築するのがセオリー。そう考えるとキッチンの高さが85cmで設定されているのは妥当であると考えられるでしょう。
ちなみに新築一戸建ての場合はキッチンの高さは身長に合わせて5cm刻みで変更できるので、アパートのキッチンだと高さが合わないという方は建築前に相談すると良いと思います。
さて、ここまでで日本のキッチンの高さの雑学を学んだところで本題へと移りましょう。
身長の高い方の悩みは解決できない
最初に明記した通り、僕は料理を家事して取り組むようになって2年程度。台所に立つ機会も相応にあって、一連の家事にもだいたい慣れてきたと思います。
そんな中でとにかく億劫なのがキッチンの高さ!
キッチンが!低すぎる!!
僕自身は身長が176cmくらいあります。
先の計算式に当てはめると、僕にとって丁度良いキッチンの高さは93cmとなり、キッチンの高さは8cmも理想値から低いということに。机などの使い勝手で想像してみると、8cmがいかに影響の大きい値かは分かると思います。
ちなみに男性の平均身長(171㎝)で計算しても理想値は90cm。実際のキッチン高さとは5cm差があり、これでも十分大きな数値です。
そしてここで問題となるのは、キッチンの高さを身長の高い方に合わせる方法はほとんどないということ。
例えばキッチンの方が高い分には、キッチンの下に横長の台を置くなどで高さの調整が可能です。人間の動くエリア、足元の高さを変えることはさほど難しいことではありません。単純な箱ものであれば数千円で買うこともできるでしょう。
ですが、キッチンの作業台やシンクそのものの高さを調整する商品は現在ではかなり少なく、リフォームによる対応が主流となっています。
リフォームはお金のかかる話ですし、そもそも賃貸物件では実行自体が不可能。つまりキッチンが低いことに悩む男性の悩みを解決する方法は、極論引越しくらいしかまともな手段がありません。
これだけでも、男性がキッチンに立つハードルを上げてしまっていると考えられます。
男性目線でキッチン高を考えること
実際に自分がキッチンに立っていて思うのですが、とにかく腰が痛い。
常に足腰を少し曲げて作業をしないといけない都合上それだけでちょっとずつ負担がかかってきますし、料理をしていて「身体に合っていないものを使っている」感覚は無くなりません。
包丁を使うにも高さが合っていないせいで切る時の力の入れ方が適切ではなく、危なっかしい手付きになりがち。いやこれは僕が不器用なだけかもしれない。正直包丁の正しい使い方を勉強したい欲はある。
とにかく全体的に動きがスマートじゃないなと思うことが多いのです。
身体には負荷をかけてしまっているし、道具を使うにも不格好にならざるを得ない。コンロも低いから作業もあまりそれっぽくできないし、何と言うか「本当はここで自分がこれをやるべきじゃないんじゃないか」という微妙な感覚に襲われることもしばしば。
僕自身は料理自体は好きですし楽しんでいるので全然良いのですが、普段料理をやらない人が一念発起して「家事に挑戦!」となった時にこの"合ってない感"は絶対にその情熱を削いで行くだろうと思います。
台所に立って料理をしている男性って、ドラマとかCMとかで見るとカッコいいじゃないですか。あの感じを目指したくても、無理なんですよね。物理的に。ならないならないならないあんな風にはね、ならないよ。もっと腰をだらしなく曲げて猫背で微妙な感じで料理するんだ。
男性は結局カッコつけたい生き物。こういう形式的な要素もやる気に影響すると思います。アホなので。
キッチン高から考える男女平等
キッチン自体が女性目線で設計され、その平均身長に合わせて作られていることに異論はありません。見えない客を相手にする以上、多数派の真ん中に合わせるのは仕方ないことだと思います。
しかし建物というのは、身長の低い方に合わせると高い方にはどうすることもできないのも事実。そう考えるとキッチンはあえて高めに設計しておいて、身長の低い人がそれに合わせる工夫をした方が合理的ではあります。
でも身長の極端に低い人達が普段から生活に支障が出るレベルで困っている現実もあるわけで、それを実感できない僕が「こうするべき」と声高に言うのはナンセンスなんですよね。
キッチンが低い分には腰を落とせば使えますが、キッチンが高すぎると補助なしでは使えなくなってしまうので、別の不満と問題も出てくるでしょう。逆に「男性目線でものを考えるな」と怒られることになりかねない。
キッチンに立つ男性というのを当たり前のものにしたいのであれば、男性目線で使いやすいキッチンを整える必要があると思います。興味のない人達をその気にさせるには、"快適な環境の提供"は必須に近い条件です。
けれどそうしてしまうと女性が使い辛いものになってしまうし、男女平等とは何なのかという根源的な話にすら発展する。
キッチンの高さを自分にとって使い勝手の良いものにするにはどうしたら良いかを考えているだけでも、ここまで様々な角度から物事を考えないといけないことが分かってくる。
ほとほと、男女平等というのが難しい問題だと感じさせられてしまうのでした。自分が家を建てることがあったらよく考えることにしよう。
おわりに
大言を弄したものの、結局は「腰が痛いから使いやすいキッチンの家に住みたいな」という欲求が芽生えたみたいな話です。
本当にどうしようもないんですよね。
身長の高い人間からして今の賃貸のキッチンはかなり使いにくい。でもスタンダードではない賃貸を探すのは難しい。田舎であれば尚更のことでしょう。
もっと言えばそれだけのために引越しを考えるような死活問題でもない。仮に自分のパートナーが「キッチンの高さが合わないからこの家を捨てる」と言い始めたら、僕なら懇々と説教をしてでも止めますね。
ただ、やはり何事も自分でやるようにならないと見えない世界があるということは実感します。そしてこの記事はまだまだ現代社会では"珍しい意見"には違いないと思います。
この記事が読者の方々にとって、何かの肥やしになることがあれば嬉しいです。
お読み頂きありがとうございました。
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