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世界中の企業は無能な管理職だらけ!最悪すぎる3つの問題点

投稿日:2018年10月15日 更新日:

『林先生が驚く 初耳学』で「世界中の企業は無能な管理職だらけ」という話が話題に。日本だけでなく、無能な管理職問題は世界中で大問題となっているとのこと。

実際に職場などで「どうしてこの人が?」という人が上司にいたり、能力がない人が先に出世していくという不可解な事件が起きていることがあると思います。これはどうして起こってしまうのでしょうか?

番組内では「出る杭は打たれる」という言葉を頭に置いて詳しい解説が為されました。

この記事ではそれを3つの問題点に分け、分かりやすく書き記して参ります。

1.平社員と管理職で求められる能力が違うため

実力主義社会において、出世は結果を残した者に与えられる褒賞です。立場別に与えられた仕事を存分にこなせた人から出世して行きます。

実際のところ、敏腕な平社員が管理職としても優秀かどうかは分かりません。

例えばセールスマンとして優秀な者が結果を残し、管理職に出世したとします。セールスマンとはお客様に「売ること」が仕事であり、他の人がどう仕事をしているかを気にする必要はありません。

しかし、管理職に出世した場合は、他の人と連携を取ったり指示を出したりする必要が出てきます。

出世することで、仕事の内容が全く別物になってしまうのです。

この「管理すること」を「売ること」だけが得意なセールスマンにやらせた場合、まともに仕事ができないことがあっても無理はありません。そして得意な仕事以外のことを任された結果、満足に仕事を収めることができず、社内での評価も落ちて行きます。

これが無能な上司が誕生する経緯というわけです。

プレイヤーとして優秀だったスポーツ選手が、優秀な監督になるとは限らない。むしろ、そうではない人の方が多いというのが最も分かりやすい例になるかと思います。

それと同じことが一般企業でも普通に起こっているのです。

2.優秀な管理職は更に出世してしまうため

これが2つ目の大きな問題。
組織内で実力が買われ続ける限りは、どんどん出世するチャンスがあります。優秀と言われ続ける人は際限なく出世し続け、やがては常務や専務、社長候補にまでなることもあるでしょう。

つまり中間管理職に残るのは「そこで止まってしまう人達」だということ。

転じて「その地位で優秀ではない人達」だけが、管理職別に留まっていることになります。これが、中間管理職に無能だと思われる人が多い最大の理由です。

無能だと思われるから出世できずに留まってしまう。有能だと思われる人は出世していなくなってしまう。結果として、中間管理職は「求められる能力がない人」の吹き溜まりになってしまうというわけです。

では、そんな状態で何故、多くの企業は仕事を回すことができているのでしょうか?

これは実は簡単な話。「まだ出世する余地のある人」がバリバリ仕事をこなしているからです。

その人がいなくなればまた新しい「優秀な新人」が現れ、ギリギリのところで仕事を回します。そしてその人はまた出世して去って行き……を繰り返すことで組織運営を成り立たせているという闇の深い構造になっているのです。

・優秀な人間は極限まで出世する。
・頭打ちになった者は無能化し、中間管理職に留まる。
・仕事は、出世の余地がある者によって遂行される。

これらの状態のことを「ピーターの法則」と呼び、社会学の法則の1つとなっています。

3.無能な人が自分より無能な人を出世させるため

ここで「出る杭は打たれる」に戻ります。
日本ではこの言葉があるように、有能な部下を上司が嫌う傾向があります。

これは無能な自分の地位が、有能な人間によって脅かされることを恐れるからです(※林先生の意見)

その結果、そういう人達は自分達よりも仕事のできない、都合の良い人間を出世させようとするのです。

これにより、組織の構成状況によっては有能な人間が平社員に留まり続ける羽目に陥ることもあります。より強固な結果をつけて有無をも言わせない状況にまで持って行かないと出世が不可能ということも起きかねません。

一部企業ではこういった足の引っ張り合いが頻繁に行われ、業務が円滑に進まなくなったり、どんどん人が離れて行って組織ごと霧散してしまうということが起こるのです。日本社会の闇そのものと言っても良いでしょう。

一生懸命働いた人が報われない。
そんな嫌な社会が、実際の日本には展開されているのです。

解決策は事前チェックと昇給

これらの状況に際して「ピーターの法則」では

1.事前に管理職適性をチェック&テストし、不合格者を現職に留める。
2.現職が優秀な人間を無理に昇進させるのではなく、昇給させる。

という方法で、公平性を保てると謳っているようです。

しかし実例を見ても、仕事別に優秀である者とそうでない者のランクを作るという方法は現実的と言えそうです。実際に営業職などでは歩合給によって管理職を遥かに超える収入を得ており、出世せずに留まっていたいと思っている人は少なくないですし、出世させずにあえて留めているということもあるようですので。

「仕事ができるから管理もできる」と思わず、適性をしっかり把握した上で個人個人がベストを発揮できる仕事を与えるというのが理想的なのでしょう。「実務は苦手だが管理は得意」という人間を掘り起こすのが非常に難しいのには変わりないのですが。

まとめ

ポイント

無能な管理職は「有能だった人」の成れの果て。
中間管理職は「そこ止まりの人」の吹き溜まり。
本当に有能な人は昇進していなくなってしまう。
無能な管理職の自己保身により、無能が出世する。

こういった社会学的見地から、世間にたくさんいる無能な管理職の存在がつまびらかにされているようです。物凄く興味深い話だと思いました。

現在の日本ではこういった状態から理不尽を強いて強いられてが当たり前になり、非常に息苦しい労働環境の中でイヤイヤ仕事をしている人が大勢いると思います。皆が少しでも楽になったら良いのにと思いながら、苦しみを共有して日々仕事に励んでいます。

こういった「管理職」という観点にも、今の労働環境を是正するのに直結する悪い点がたくさん眠っているのだと改めて実感させてくれるお話でした。この記事があることで、1人でも多くの人にその大切さが伝わりますことを祈っております。

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