今回の相談は「自己肯定感を高める方法」を教えてほしいというものです。
精神面の悩みは分からない人に全く分かってもらえない、難しい問題ですよね。
僕は割と自己肯定感が高い方だと思っているので投稿者さんと立場は違いますが、やはり生きていれば唐突な自己嫌悪に苛まれることも少なくありません。そこで「どう頭を切り替えるか」が、自分を自己肯定感を下げずに生活できる理由ではないかと自分では思っています。
自分がどう振る舞っているかも踏まえながら、心に寄り添った回答をして行こうと思います。
自己肯定感が低い自分を否定しない
まず最初にお伝えしたいのは、「自己肯定感を高めたい」といった意識は持たない方が良いということです。
何事においても自覚を持てるのは素晴らしいことなのですが、だからと言って「自己肯定感を高めなければ…」と思ってしまうと余計に自分を傷つけてしまいます。
何故なら「自己肯定感を高めようとすることは、自己肯定感が低い自分を否定すること」だからです。
自己否定の積み重ねが自己肯定感を消失させますから、自己肯定感に関しては改善の意思を持つことが大きなネガティブの入り口になってしまうと思います。
実際にこうしてメッセージを頂いたということは、投稿者さんは「自己肯定感が低いこと」を「自分の持つ最も本質的な改善点」だと思っているはずです。その自己肯定感が低いという自覚が、さらに自己肯定感を下げてしまっているんですよね。
「どうして自分はこんなに駄目なんだろう」→「自己肯定感が低いからだろう」と解決策を探っているつもりが、逆に自分が駄目だと思い込む明確な指標の1つにもなっている。これだともう完全な袋小路です。
なのでまずは自己肯定感が低い自分を否定せずに、勇気を出して受け入れるところから始めてみるのが良いと思います。
それを踏まえた上で、続きの内容を読んでみてください。
上げるよりも"下げない努力"から始める
自己肯定感を上げる前に、「自己肯定感を下げない心構えを作っていく」と良いと思います。上げるよりは下げない方が、努力で何とかできることが多いからです。
人間は頭に浮かんだものから関連した物事をどんどん思いついてしまうものです。自己否定的なことを1つ考え出してしまうと、次から次へと考えなくても良いことで頭が埋め尽くされてしまいます。
ですので嫌なことを考えてしまう状況に陥ってしまったら、意識して頭を遮断する必要があるのです。僕も自己嫌悪に陥りそうになった時は、努めて他のことを考えたり自分の責任ではない部分を探したりします。
そうやって自分の心を守る技術を身につけることも、ひいては自己肯定感の向上に繋がるはずです。
人のせいにするのは良くないことでもありますが、自己肯定感の低い人は何でも自分のせいにしてしまう傾向があるように思います。実際は物事で100%自分が悪いというケースは大変に稀なので、他責部分を見つけて自分を落ち着かせるのもメンタルを下落させない方法論になり得ます。
加えて、夜に考え事をするのもやめた方が良いでしょう。夜間は人間の思考がネガティブに向きやすいという学術的なデータもあり、鬱々しい感情に心が支配されやすい状態です。
できるだけ楽しいことをして、どうしようもない時はさっさと寝てしまいましょう。寝る前にベッドの中で考え事をしがちな場合は、本を読みながら寝落ちするのがオススメです。
このように自己肯定感を下げないところまでは、努力である程度まで実践することができます。一度下がってしまうと上げ直すのは大変ですが、下がらなければ小さな良いこと1つで気持ちが上を向くこともあります。
当然口に言うのは簡単でも、実践するのは難しいことばかりです。その中から1つずつ実行し、自分の感情を少しでもコントロールできるようにする。それが自己肯定感向上の第一歩ではないでしょうか。
小さな肯定感情の積み重ねを得ること
では最後に自己肯定感の上げ方をお伝えしようと思います。
そもそも自己肯定感とは一時の感情で上げられるものではなく、小さな肯定感情の積み重ねによって身に付くものだと僕は思っています。
最も簡単にできることは何でも良いから「自分で自分を褒めること」ですが、それができないからこそ自己肯定感が上げられないのもまた事実でしょう。本質的には自分1人でどうにかできることではなく、他人を巻き込んで初めて克服することができる問題です。
だから自己肯定感を上げるためには、褒められる環境に身を置かなければなりません。同時に、貶される環境から離れることも同じくらい重要です。
ただ、日常生活で褒めてくれる人を探すこともまた、大変に難しいことだと思います。そんな人が身近にいれば、投稿者さんの自己肯定感も既に上がっているでしょうから。
となると次は、その状況を変えられる方法が必要ですよね。それを僕が思いつく範囲で幾つかお伝えしようと思います。
他人を頼る
1つ目は「仕事やボランティアで人を励ます活動をしている人に頼ってみる」です。
カウンセラーや心療医のような専門職はもちろん、占い師に見てもらうなどでも良いですし、雑誌やネットの相談屋を頼っても良いと思います。今は金銭的事情や自分が抱える悩みの深刻さに応じて、相手を選ぶことができる世の中になっています。視野に入れて見ても良いと思います。
もちろん引続き僕のこの質問箱を使ってもらっても構いません。今後何か褒めてほしいことがあれば、また送ってもらえれば回答します。匿名ですから何通でも引き受けますよ。
新しいことを始める
2つ目は「何か新しいことを始めてみる」です。
自分が何かやってみたいと思っていることに、思い切ってチャレンジしてみることで開ける扉があります。
自己肯定感が低いと「どうせ自分なんて…」と思ってしまうかもしれません。しかしコツコツと積み重ねてきたものが実ることで、自分で自分を褒められる機会も増えます。何か趣味教室などに通えば、先生や周りの生徒さんが褒めてくれることもあるでしょう。
成功体験を得ることは、自己肯定感を得る最大の近道です。
1つの経験が人生を変える。そんな事例が世の中には幾らでも存在します。
これらは緩い雰囲気で続けられるものを選ぶとより良いと思います。プロレベルを目指して本気になってしまうと、また"挫折"という形で心が乱されてしまいます。緩く楽しく続けられる趣味を見つけられると、人生は楽しく豊かになって行くでしょう。
様々な方法がありますが、「今とは少し違った自分を目指してみる」というところは共通しているかもしれません。
他人が関与していないものでも、化粧のスキルを上げるとか身なりにこだわるとか、自分で自分を上げられることに時間やお金を割くだけでもテンションを上げてくれます。
選択肢は無限大です。自分の性格に合った他の人とは違った趣味(スキル)が見つけられると、自己肯定感は自ずと上がって行くのではないかと思います。
おわりに
以上が僕の思う自己肯定感の向上術です。
最後に恐縮ながら、自分の経験談を1つ例に挙げさせてもらおうと思います(自分語りですみません)
僕は若い頃は声優を目指して養成所に通っていましたが、よりプロに近い実力を持つ周りとの差を感じて挫折してしまいました。数年間はそれがコンプレックスで、言うなれば自分の中にある「自己肯定感の低い部分」としてずっと抱え込んでいました。
それが3年半ほど前に趣味としてボーカルスクールに通い出したところ、歌が確実に上達してステージに立つ機会にも恵まれました。
そこから徐々に人前に出る楽しさを思い出して、ステージングを褒めてもらえる機会も得られるようになりました。
最終的には「ステージ上の君を目指して頑張っている子もいる」と講師から言われるようになり、「もう少し自分を褒めてあげても良いのかもな」と思える程度にまでは回復できたのです。
この経験から、肯定感の回復は自分の行動とリンクしている実感があります。
誰かに頼るも良し、何かを始めてみるも良しですが、新しいことを始めるのは内容問わずとても勇気のいる決断だと思います。
投稿者さんがこうしてこのブログの相談企画を使ってみようと行動してくれた間にも、何か葛藤があったのかもしれません。それを乗り越えているとしたら、それだけでも既に1歩前進していると言って良いでしょう。
「私なんか…」を乗り越えて、何か今までにない1歩を踏み出してみる。いきなり0を100にすることはできません。でも0を1にすることを100回繰り返すことはできるかもしれません。
小さなことの積み重ねが、少しずつ「私なんか…」と感じる時間を短くしてくれるはずです。無理せず慌てず、あなたにしかできないやり方で自分を高めて行ってみてください。
投稿者さんがより良い人生を送れることを願っております。あまり自分を追い詰めすぎないようにしてくださいね。それでは。
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